【宗谷本線の秘境駅・抜海駅はなぜ廃止されたのか|利用者数・市議会議論から理由を検証

抜海駅舎 公共交通

抜海駅は勇知駅や兜沼駅と比べても利用者が多かった

抜海駅舎

2024年に廃止された抜海駅ですが、一日あたりの利用者は2.8人いました。音威子府以北で特急の止まらない駅の中では最も多い利用者数でした。未だ現役の勇知駅と比べても利用者数が多い状況であったことがJR北海道の記録から判っています。

抜海駅は音威子府以北の宗谷本線・特急通過駅の中で、乗車人員が最も多い2.8人だった。
JR北海道による乗車人員調査結果
(https://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/region/pdf/8senku/8_04_2024.pdf) より

但し市街地までは2kmほど離れており、かつ坂も数百mあります。したがって日常的な利用には自家用車が欠かせない一方で、観光交通を通すには需要不足でした。

特に、日常的な利用が難しく、殆ど確認できなかったことが廃止の直接的な理由に結びついたようです。

※勇知駅ほか糠南駅、雄信内駅跡など音威子府以北の幾つかの駅については以下の参考サイトから状況を確認できます。よろしければご参照ください。

宗谷本線(稚内〜音威子府)の廃止駅・利用が少ない駅、廃止可能性の高い駅
2026(抜海・雄信内は2024)年時点での駅の様子も記録

「生活交通としての役割を果たせていない」と判断されたため、廃止となった

廃止の議論本格化

廃止の議論が本格化したのは2019年のことでした。JR北海道から「2021年3月以降は自治体管理か廃止かを伝えること」と通達がありました。これを受けて、複数自治体やJR,有識者で構成される宗谷本線活性化協議会では廃止が容認されました。(JRの通達内容のリンクを貼り付ける、次に宗谷本線活性化協議会の資料を貼り付け?または北海道新聞の記事貼り付け)

市も代替手段の確保を前提として、廃止を容認する意向でした。住民との協議を調えることが唯一の懸念材料だったのではないでしょうか。

こちらは稚内市の市議会会議録からも伺うことが出来ました。
以下は2020年6月開催の市議会において、当時の利用状況と市としての考えを市長から発言していたものです。

 JR抜海駅は、御承知のとおり、本市に四つあるJR駅のうちの一つであって、普通列車が、1日、上下を合わせて7便停車し、乗車人員は、JR北海道による調査でありますが、過去5年間の1日平均の利用者数が1.4人と極端に利用の少ない無人駅であること、これは事実であります。そのため、経営の効率化を進めるJR北海道から廃止対象とされたところであります・・・駅の所在地は、抜海市街地から約2キロメートル離れておりまして、私どもの受け止め方としては、住民の方々にとって必ずしも利便性の高い交通機関あるいは交通網のポイントではないとしているところでございます。

JR抜海駅を定期的に利用されている方について、地域からの聞き取りでは、若干の動きはあるのだろうと思いますけれども、現在、市内高校への通学での利用がお1人、また、不定期で通院のために利用されている方がお1人というのが現状です・・・

・・・その上で、地域住民の足を確保することが我々にとって最も大事なことであり、今申し上げましたように、JRを利用する高校への通学生をはじめ、地域の皆さんが生活をしていく上で将来にわたって必要な交通手段を確保していくことが最も我々にとって求められていることだろうと考えて検討した結果、御指摘のとおり、また、新聞紙上にも掲載されておりますように、地域には別の交通手段を提案したところであります。

(令和2年第4回定例会 06月23日-02号 答弁 市長(工藤広君・登壇)より引用)

上記のとおりですが、以下の現況と姿勢より、市は廃駅を容認する方向性であったことがわかります。
①JR北海道側の公式記録:2015~2019年の乗車人員記録は1日あたり1.4人であったこと。
②地域への聞き取りで市が得た利用実態:通学の定期利用が1人、通院の不定期利用が1人との回答を得たこと。
③駅についての市の評価と今後の方針:駅は市街地からも遠く、利便性の低い交通拠点である。地域の移動手段確保という最優先課題に応えるためにも、(宗谷本線・抜海駅を利用しない)別の交通手段整備が有力な方針であると判断したこと。

このような市の骨子案が頭出しされる形で、存廃の決定権を持つ市政と地元地域との間で議論や各種取り組みが始まることとなりました。

市内での廃止までの動き

抜海駅の存廃をめぐっては、主に二つの動きが並行して進みました。

①(地元地域が主体の)方向性の転換を示唆する取組・議論:観光での駅利用活性化による、「存続」へ向けた働きかけ
②(市が主体の)代替交通手段の実証実験・検討:抜海駅を使わない生活交通サービスの設計による、「廃止」に備えた検討 

つまり、地域が「観光利用を増やして駅を残す方法」を模索する一方、市は「駅がなくても生活できる交通手段」の整備を進めていたのです。

地域側は観光・交流の拠点として存続を模索

2020年7月から8月にかけて、稚内市は抜海・クトネベツ両町内会と意見交換を行いました。両町内会は、市が提案する別の交通手段への転換には同意せず、抜海駅の存続を求めました。

抜海・クトネベツ町内会長が市長に抜海駅存続を求める要望書を提出 | 稚内プレス社
抜海町内会の森寛泰会長とクトネベツ町内会の上原太一会長が18日午後、工藤市長に抜海駅の存続を求める要望書を提出した。両町内会長は「市長から駅は公共機関としての重要性を重視したい。市の担当課と話し合って今後の方向性を決めてほしい」などと伝えら…

同年9月の稚内市議会では、千葉一幸議員が、駅を活用した観光と地域交流による利用促進を提案しています。駅弁を食べる鉄道イベントや、列車・バイク・自動車で抜海駅を訪れる観光客の存在を挙げ、市に観光資源としての活用を求めました。

これに対し、工藤広市長は、地域から「駅の利用や財源捻出に積極的に取り組みたい」との意向が示されているため、存廃判断にはもう少し時間が必要だと答弁しました。一方で、「駅の本来の使命は一定の数のJR利用者があってこそ」とも述べています。

この時点ですでに、地域が考える駅の価値と、市が存廃判断に用いる基準には違いがありました。地域は駅舎そのものや抜海の風景、来訪者との交流を含めて評価していたのに対し、市は実際の鉄道利用者数を重視していたのです。

会議録表示

同年12月、工藤市長は地域との協議を継続するため、2021年度の抜海駅維持管理費を市が負担すると表明しました。

市長は、必要なときだけ列車を停める「臨時停車」の可能性を含め、駅の存続につながる案をJR北海道と話し合ってきたと説明しています。そのうえで、翌年度に向けて「現実的な利用拡大の可能性」や「負担の在り方」を整理するとしました。

これは恒久的な存続決定ではありません。地域が利用促進策を実行し、その効果を確認するための猶予期間だったと考えられます。

会議録表示

レンタサイクル、クラウドファンディング、駅舎管理を実施

市が維持費を負担する間、地域では複数の利用促進策が始まりました。

代表的な取組が、抜海駅発着のレンタサイクルです。駅から抜海の集落や海岸までは距離があるため、自動車を利用しない観光客でも周辺を巡れるようにする取組でした。列車の発着時刻に合わせたプランを設定し、鉄道と自転車を組み合わせた観光ルートをつくろうとしていました。

また、抜海町内会などを中心に「抜海駅100周年事業実行委員会」が組織され、2021年6月からクラウドファンディングを開始しました。

集めた資金は、2024年の開業100周年記念式典や記念碑、レンタサイクル、観光客と住民が交流するイベントなどに充てる計画でした。目標額200万円に対し、最終的には約234万円を集めています。

地域公式サイト「ばっかいむら」も開設されました。同サイトでは、抜海駅を単なる交通機関ではなく、利尻富士や抜海の自然へ向かう玄関口、古い木造駅舎そのものを目的に人が訪れる観光地として紹介しています。

地域側が示した存続理由は観光需要だけではありません。

  • 地域住民にとって愛着のある駅であること
  • 将来、高校へ進学する子どもの利用が想定されること
  • 地域の宿泊施設を訪れる人が鉄道を利用していること
  • 駅そのものを目的に訪れる観光客が存在すること

こうした複数の理由をもとに、生活交通としての利用が少なくても、観光・交流拠点として駅を残す意味があると訴えました。

【最北の無人駅】抜海駅の「いま」を知ってほしい!
抜海の玄関口である、人々の思いが詰まった最北の無人駅・抜海駅のご紹介です。

地域住民は、資金集めや観光PRだけでなく、月3回の駅舎巡回、清掃、除草なども無償で担当しました。2022年5月には一般参加者を募った駅舎清掃イベントを開催し、参加者には往復とも列車を利用するよう呼びかけており、維持管理活動そのものを駅の利用増加につなげようとしていたことが分かります。

「抜海駅・シーズンインお掃除イベント」(5月29日)のお知らせ
長い厳冬期を越え、抜海駅はまもなく夏の観光シーズンを迎えます。これから駅を訪れる旅人の皆様をお迎えする準備を整えるべく、今月末の5月29日に抜海駅のボランティアお掃除会を行います!
抜海駅クラウドファンディング 終了のご報告
10月31日をもちまして、無事当クラウドファンディングの募集期間を終了し、おかげさまで目標金額を達成したばかりか、20%近くも目標を上回る金額をご支援をいただきました。100周年記念事業実行委員会一同

市は取組を評価したが、乗降者数を判断基準とした

地域の取組に対し、稚内市は一定の評価を示していました。

2021年9月の市議会で工藤市長は、地域主体のレンタサイクル、月3回の巡回、清掃や除草を報告しています。ただし、同年5月から8月までのレンタサイクル利用者は9人、市の乗降調査では1日平均2.3人でした。

また、地域側の情報発信は「ばっかいむら」やSNS、実行委員会の活動が中心でした。市の観光部門、観光協会、旅行会社、JR北海道、地域住民が一体となった継続的な観光利用実証が、十分に行われたとは言いにくい状況です。

稚内市議会会議録・2021年9月24日

2022年6月の市議会では、千葉議員がクラウドファンディング、レンタサイクル、誘客イベント、無償管理などを挙げ、地域の取組をどう評価しているか質問しました。

工藤市長は、地域住民だけでなく観光客の利用促進にも努めていることは評価すると答弁しました。その一方、廃駅の基準として示された乗降者数に大きな変化がないため、「今後の市の負担による抜海駅の維持管理は難しい」と判断しています。

市は観光的価値を全面的に否定していたわけではありませんが、廃止基準以下の利用者なっているなかで、駅の維持費を公費で負担する条件には、一貫して「地域住民の生活交通として実際に利用されているか」を優先していたのです。

稚内市議会会議録・2022年6月21日

2022年度から「駅を使わない交通」の実証を開始

市は2022年6月に維持費負担を終える方向を示しましたが、地域との意見交換では「代替交通の詳細が示されていない段階では判断できない」「もう1年かけて検討してほしい」との意見が出ました。

このため市は、2023年度も抜海駅を維持しながら、代替交通の実証を進めることにしました。

工藤市長は、この対応について「方針を転換したということではございません」と説明しています。存続方針へ戻ったのではなく、代替交通の内容を地域が確認し、判断するための期間を設けたという位置づけでした。

2022年9月からは、抜海・クトネベツ地区の高校生が、小中学生用のスクールバスに混乗できるかを確かめる実証運行が始まりました。さらに、高齢者なども利用できるデマンド型乗合タクシーを試す方針も示されました。

稚内市議会会議録・2022年9月21日

実証の結果、スクールバスへの高校生混乗は、登校時には大きな問題がなかった一方、下校時刻が小中学生と異なるため、帰宅時の移動に課題が残りました。

乗合タクシーについては、利用者から「JRより代替交通のほうが便利だった」との意見も得られました。抜海駅が集落から約2キロ離れているのに対し、乗合タクシーは居住地と市街地を直接結べるためです。

2023年、市は廃止時期を事実上決定

2023年7月の稚内市議会総務経済常任委員会で、野村和博企画調整課長が今後の方針を報告しました。

市は、2024年度については抜海駅を維持し、その間に高校生の下校や高齢者の移動手段をさらに検証するとしました。その一方で、「2025年度からは維持しない」という方針を地域へ説明しています。

地域からは、代替交通についての提案とともに、駅を観光資源として考えてほしいとの意見も出ました。

しかし市は、駅の維持費を負担してきた理由は地域住民の交通手段を守るためであり、JR北海道が廃止を決めた駅を市が観光資源として維持することには無理があると説明しました。

ここで、市の判断基準が明確になります。

市が検討していたのは、「抜海駅を観光施設として維持できるか」ではなく、「抜海駅がなくなった後も、地域住民の生活交通を確保できるか」でした。

総務経済常任委員会・2023年7月20日

100周年を迎えた一方、乗合タクシーの準備が進む

抜海駅は2024年6月25日に開業100周年を迎えました。6月23日の記念式典には、道内外から100人を超える人が参加し、クラウドファンディングで準備された記念碑も披露されました。

稚内市も、実際に抜海駅や勇知駅で乗降した人を対象に100周年記念カードを配布しました。市も宗谷本線の利用促進策には取り組んでいたことが分かります。

稚内市・勇知駅、抜海駅100周年記念カード

しかし、その裏では廃止後の交通手段の設計が進んでいました。

2024年3月、市は代替交通を必要とする中心的な利用者を高校生と高齢者と整理し、生活交通の確保を第一に、同年秋までに新しい交通手段の結論を出すとしました。

観光客については、観光客専用の交通を別に用意するのではなく、住民向けの代替交通に空きがある場合、その枠組みの中で利用してもらう考えでした。

稚内市議会会議録・2024年3月8日

同年8月から9月まで、抜海・クトネベツ地区と稚内市街地を結ぶ乗合タクシーの無料実証運行が行われました。運行時間と便数は、高齢者や高校生のいる世帯への聞き取りをもとに設定されています。

10月からは、本格運行を前提とした試験運行へ移りました。地域住民を優先しつつ、空席があれば観光客など住民以外も利用できる仕組みです。

ただし、市長は乗合タクシーの目的について、「ほかに交通手段のない地域住民の足を確保すること」と説明しています。観光客の移動は主目的ではなく、あくまで生活交通の空席を利用する位置づけでした。

稚内市議会会議録・2024年9月20日

約6,800人の署名も廃止方針を変えられず

2024年秋、抜海駅100周年事業実行委員会は、駅の存続を求めるオンライン署名を開始しました。

署名では、抜海駅が日本最北の木造駅舎であり、映画やテレビドラマのロケ地として知られていること、100周年式典に全国から100人以上が集まったことなどを挙げ、観光・文化的な価値を訴えました。

また、地域が市の負担を軽減するために月3回の維持管理を無償で行ってきたことや、「駅の存続」と「スクールバスへの高校生混乗」を併用する案も示されています。

最終的に約6,800人分の署名が要望書とともに市へ提出されました。

Change.org・抜海駅存続署名

しかし、同年12月の市議会で工藤市長は、乗合タクシーの運行に見通しが立ったため、2024年度をもって駅の維持管理費負担を終えると答弁しました。

要望書はJR北海道旭川支社にも伝えられましたが、市の方針は変わりませんでした。

稚内市議会会議録・2024年12月11日

JR北海道は同月、2025年3月15日のダイヤ改正に合わせて抜海駅を廃止すると発表しました。抜海駅は3月14日の最終列車をもって営業を終え、101年の歴史に幕を下ろしました。

観光利用の取組は存続につながらなかったのか

地域側の取組が全く効果を上げなかったわけではありません。

クラウドファンディングでは目標額を上回る支援を集め、100周年式典には地域人口を上回る100人以上が参加しました。レンタサイクル、清掃、交流イベント、PRサイト、署名活動など、人口の少ない地域としては幅広い取組が行われています。

それでも存続に至らなかった最大の理由は、地域と市で「何を成果とみなすか」が異なっていたためです。

地域側は、次のような価値を重視していました。

  • 抜海駅を目的に訪れる観光客
  • 駅を通じた宿泊や地域内消費
  • 木造駅舎の歴史・文化的価値
  • 地域外の人との交流
  • 地域の象徴としての役割

一方、市が重視したのは次の点です。

  • 地域住民が日常的に駅を利用しているか
  • 公費負担を市民へ説明できるか
  • 高校生や高齢者の移動を、より便利な方法で確保できるか
  • 将来にわたって持続できる生活交通か

市は地域の活動を評価していましたが、その評価は駅の維持費を支出し続ける根拠にはなりませんでした。観光客の訪問やクラウドファンディングの支援が、継続的な鉄道乗降者数の増加につながっていないと判断したためです。

したがって、地域の利用促進策を一定期間試した後に廃止したというより、市は当初から生活交通の確保を主目的としており、代替交通が完成したことで自治体管理を終えた、と整理する方が実態に近いでしょう。

抜海駅の廃止は妥当だったのか

生活交通だけを基準にすれば、市の判断には合理性があります。

駅は集落から約2キロ離れ、高校生や高齢者が駅まで移動する必要がありました。乗合タクシーであれば、居住地から稚内市街地の通学・通院・買物先へ、より直接的に移動できます。

実際、2024年8月からの実証運行は住民・観光客延べ72人、10月から翌年2月末までの試験運行は、通学・通院・買物などで延べ111人が利用しました。市はこの結果を踏まえ、2025年4月から乗合タクシーを本格運行しています。

稚内市長・2025年3月定例会行政報告

一方で、観光交通としての可能性が十分に検証されたのかという疑問は残ります。

市議会では、大手旅行会社が抜海駅を組み込んだツアーを実施し、数百人規模の利用があったことも指摘されていました。2022年10月の調査でも、駅を訪れた旅行者は290人確認されています。ただし、自動車で駅を訪れた人や、片道だけ列車を使ったツアー客も含まれ、鉄道の乗降者数と駅の観光入込数は一致していません。この違いこそ、本来は詳しく検証すべき部分でした。

駅を訪れた人数、実際に列車を利用した人数、地域内での宿泊・飲食・消費、市内観光への波及効果を分けて調べれば、年間の維持管理費と比較することができたはずです。
そのため、廃止そのものが直ちに不合理だったと断定することはできませんが、評価の範囲が生活交通へ偏っていたとはいえます。

「住民が日常的に使う駅として必要か」だけでなく、「年間数百万円の負担で維持できる観光・交流拠点として成立するか」という別の問いを設定し、検証したうえで結論を出す余地はあったように思います。

廃止後に駅舎が解体された理由

抜海駅の木造駅舎は、廃止後の2025年7月末から解体され、8月上旬までに姿を消しました。

JR北海道が駅舎を解体した具体的な理由について、朝日新聞の記事によれば、老朽化や積雪による倒壊防止、現役路線上の施設を安全に管理する必要性から解体されたと記載がありました。

但し、老朽化した廃駅舎の倒壊は2024年の4月に留萌線の峠下駅跡で発生していました。既に留萌線廃止後だったため、大きな影響はありませんでしたが、現役の宗谷本線内で、老朽化した駅舎を保全することは難しく思ったのかもしれません。

とはいえ、断定できる一次資料は確認できなかったことから、現時点では次のように整理するのが適切です。

抜海駅舎は廃止後にJR北海道によって解体された。ただし、保存・譲渡ではなく解体となった具体的な判断理由は、公表資料からは確認できない。

駅舎の保存可能性や、市・地域側との譲渡協議の有無について新しい資料が確認できた場合は、改めて追記したいと思います。

※倒壊前の峠下駅を訪問した記事が残っているので、よければご確認ください。

2023年3月廃止直前の留萌本線(深川~留萌);混雑を避けながら峠下駅などを巡る
2023年の留萌本線廃止直前も混雑は嫌い。穏やかに留萌駅の駅そばを食べ、峠下駅等を巡りました。

おわりに

日本最北の木造駅舎とされていた抜海駅は、少ない利用者数のなかで、生活交通としての機能不全に陥ったために、観光施設としてのポテンシャルが未知数のまま、その役割を終えました。

今後も駅や路線の廃止が進むことが考えられますが、その際には是非、生活交通・観光交通両面からの位置付けと検証を行った上で存廃などの決断がなされることがら求められるように思えます。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

また、宗谷本線(音威子府以北)での、廃止可能性が高い駅の抽出なども行っていますので、興味のある方は是非ご覧ください!

宗谷本線(稚内〜音威子府)の廃止駅・利用が少ない駅、廃止可能性の高い駅
2026(抜海・雄信内は2024)年時点での駅の様子も記録

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