13時27分発の増毛行き列車は、シートを0系新幹線から流用していました。関東圏の90年代生まれである筆者にとって、0系は鉄博に置かれている展示物であり、歴史上の存在でしたが、思いがけないところで現役のものに出会う事が出来ました。
少しグッとくるものがあります。
翌年に留萌-増毛間が廃止になった事が夏に明らかになったこともあり、車内は愛好家で埋まっていました。窓が曇るほど蒸し暑く、折角の乗車の中ウトウトし始めてしまいました。
起きると留萌駅で、いきなり「降りるよ」と言われました。友人によると、停車後しばらくして運転の見合わせが決まったというのです。
降りると吹雪いていました。納得の見合わせです。増毛行きは諦め仕方なく改札を出ます。
駅と港とを結んでいた路線の鉄橋が残っているというので見に行くことにしました。
ちなみに筆者は忘れていましたが、この時点で高速バス1社の運行が決定しており、バスで戻るか鉄道で戻るかについて、同行者の間で多数決を取っていたようです。
外は吹雪いており、上からも下からも雪と風が吹き付けていました。
地球岬のそれとは比べ物になりません。
さっさと収めてローソンに退避しました。
鉄橋は増毛方面のものと隣り合っていますが、今見ると港側は電柱が邪魔になっていました。
吹雪をやり過ごして留萌駅へ向かいます。
列車は見合わせ時より増毛までの運転を取りやめ、折り返し運転を行う予定でしたので、行きと同じ車両に乗って帰ることになりました。
深川に戻って以降はカムイで札幌へ向かい、YHに連泊しました。
ちなみに、これも友人の記録によれば旭川からの代行バスの待ち合わせがあった為に25分ほど遅延していたとのことでした。
この混乱については、JR北海道の報告書(https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/151228-2.pdf) や、日本経済新聞の記事(https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG27H3R_X21C15A2CC1000/) からも、確認することが出来ます。
散々な一日でしたが、今思い返せば真冬の旅程崩壊危機を乗り越えた、貴重な経験にもなりました。
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