赤岩駅 in2016夏

巡検レポート

2021年3月に廃止された山形線赤岩駅。
最寄りの集落が消滅して久しいこの駅は、20年近く前から平均利用者数が0人でした。
しかし鉄道好きにとって、この駅は(周辺も含め、)とてもおもしろい場所でした。

これは2016年8月、事実上の休業状態になる100日ほど前にこの駅へ立ち寄った話です。

1日目前半:タイムテーブル
上野駅  8:00発
↓宇都宮線 快速ラビット 宇都宮行
宇都宮駅 9:29着 9:32発
↓東北本線 黒磯行
黒磯駅  10:22着 10:27発
↓東北本線 郡山行
郡山駅  11:30着 11:40発
↓東北本線 福島行
福島駅  12:28着 12:51発
↓奥羽本線 米沢行
赤岩駅  13:07着

予定通り、8時ちょうど発の列車に乗り、
何本か乗り換えながら赤岩駅に向かいました。

米沢駅から奥羽本線に乗り換え15分。
赤岩駅に着きました。

この駅は1899年に仮乗降所として使用を開始され、
1910年に駅に昇格し、旅客を扱うようになりました。


当時は米沢街道という道の宿場町に沿う形で駅が設置されていたようですが、
米沢街道は道の悪さから使われなくなるようになり、赤岩駅の近くにあった、
宿場町、李平宿は、大正時代に廃宿となりました。つまり、鉄道で米沢に行く方が、
コスパが圧倒的によかったのです。今も近く(徒歩30分)のところに
集落があるそうですが、住人は30人で限界集落だそうです。
そして、米沢までの途中駅を利用する客は年々減っていき、
1984年にこの駅は無人駅となりました。


ちなみに、赤岩駅の利用客数は、2002年からゼロ人です。
大物Youtuberもビックリの数字ですね。
ただこの赤岩駅は奥羽本線の旧線跡の宝庫なので、同業者がいっぱい来ていました。
時間上、私が見れたのは目の前の待避線用のトンネルと歩道となった旧線跡、
そして、旧赤岩駅のホームのみとなっております。
次来たときは、なんて思っていましたが、今や気軽に立ち寄れる場所ではなくなってしまいました…。

これがホームから出てすぐに見える光景です。
右脇の草ぼうぼうなのは旧線時代のホーム、左側にも
変電所が経ってしまい、部分的にはなっていますが、ホーム跡があります。
そして、奥に見えるのが、待避線用のトンネルです。
廃線巡りとしては、かなり気楽に回れると思います。
全部で旧線は3種類あるそうなのですが、
全部行くには、途中の渓谷の下を命綱なしで行かなくてはいけないそうなので、
駅前のみの遺構を見るのが現実的なところです。
そして、駅の目の前でも、素敵なものをみることができました。

旧線のホームにこの構造物は、お分かりだとは思いますが、
かつての駅名標です。草ボウボウのホームとの相性は、素晴らしいの一言に尽きるというか、
筆舌に尽くし難いベストマッチだと思います。

(同行していた@rikuoF氏が撮影)
そして、この埋もれて、自然に還っていく、隧道。
いいですね。冬には草は生えてないんですけどね。
また、山形新幹線は、安全柵にとらわれずに新幹線を撮影できる
非常においしいスポットです。
乗る電車が来る前に新幹線を撮影するチャンスがあったのですが…

無念。上手に撮れませんでした。
次は上手く撮影したいですね。
これから5分ほどで電車がやってきまして、一旦福島に戻りました。
訪問する方は暑さと、ハチの多さに気を付けてくださいね。
後、冬は全列車通過しますのでご注意ください。

1日目後半:このあとのタイムテーブル
赤岩駅  13:38発
↓奥羽本線 福島行
福島駅  13:54着 14:35発
↓山形新幹線 139号 山形行
米沢駅  15:08着 15:29発
↓奥羽本線 山形行
山形駅  16:17着 19:50発
↓奥羽本線 米沢行
赤湯駅  20:22着

元々、このお出かけは、5日間かけて関東を囲むように移動する旅行でした。
一度、福島駅まで戻り、新幹線を使いました。
乗りたかっただけです。

米沢駅で在来線に乗り換え、
そこから山形駅まで向かいました。
わざわざ山形駅まで行ったのは、偶然その日が
花笠まつりの日だったためです。


1時間半ほど駅でぶらついた後、
祭りの踊りが始まるスタート地点に着きました。
さて、祭の感想ですが、祭と言っても
かなりおしとやかです。3歩進んで2歩下がるといった感じなので
ねぶた祭りとか行った翌日で行くと、拍子抜けしてしまうかもしれないません。

ただ、写真のように参加する人は女のひとばかりで、とても華やかです。
大和なでしこって感じですね。非常になごみがあります。
迫力のあるねぶた祭りとは違いますが、これも日本有数の祭りの1つなのも頷けます。

花笠音頭は9時過ぎまでは続くらしく、もうちょっと見ていたかったのですが、
そうは宿屋が卸してくれませんので、7時ごろに駅に戻り
宿のある赤湯温泉まで向かいました。

執筆当時(2016年9月頃)は赤岩駅がこの年中に休業する事も知らず、
「特に書くことがないなあ」なんて言っていました。

今となっては何もわからずに行くなんて勿体ない事をしたと悔やんでしまいます。
なんとなく訪れる場所でも、そこがどんな場所で、どうなっていくのか。
ある程度は知っておくべきだと言うことを噛み締めるばかりです。


それではこの辺で。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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