3.札幌→追分→夕張→南千歳→苫小牧
この日の行程は夕張支線で夕張駅周辺へ向かい、簡単に観光して苫小牧まで引き返し、フェリーで北海道を離れるというものでした。
当時まだ夕張が財政破綻した場所で、廃墟とかも結構あるらしいというレベルで筆者は目的地に設定したのですが、この訪問は大学で都市・地域論の副専攻をとる大きなきっかけにもなりました。
夕張観光の主眼は石炭の歴史村にある遊園地跡のウォータースライダでした。
そのため、夕張支線の乗車記録が殆ど残っていませんでした。(申し訳ありません…)
夕張支線の簡単な乗車記録は翌年の旅行記に残っているので、宜しければ是非御覧ください。
ただし、この時においても葬式ムードなど欠片もなく、殆ど誰も乗っていない状態出会ったことは覚えています。
駅前のセイコーマートで飲食物を調達し、市街地を縦貫する道で北上します。
トタンの建物や塗装が剥がれた剥き出しコンクリートの建物が連なっている様子は、不適切な表現かもしれませんが、圧巻でした。
市役所を過ぎ、ホテルシューパロを過ぎてからは国道38号線で石炭博物館の近くまで移動します。博物館に着いてからは館内の通路を更に北上します。
団地やファミリースクールふれあいといった地域特有の施設が過ぎていきますが、事前知識が無かった筆者はただただ圧倒されるだけでした。
翌年12月の再訪時に撮影
石炭の歴史村館内の通路は、冬季休業・閉業のために全く除雪されておらず、雪中行軍の様相を呈していました。
結果的に手前のSL館(SLが展示されている)の入り口で引き返しました。
診療所からマウントレースイまで戻り、ホテル内のパン屋「カフェテラス・リラ」で軽食を取りました。名物の夕張メロンパンを頂き、一息つけてから苫小牧港のフェリー乗船に向けて、夕張を起ちました。これで3廃線を使用した旅行もお終いです。
(恐らくは停止されるべきだったはずなのですが、休業中のリラのページが記事作成時は生きていたので、貼り付けておこうと思います。→http://racey.yubari-resort.com/contents/lila)
これはこの10年弱で出来なくなってしまった旅行です。
振り返れば葬式需要が殆どで、本来求められるはずの日常使いのお客さんがいなかったために、廃線・廃止もやむ無しだったようにも思えます。
その上で当時も今も、「やはり乗っておいて良かった」という気持ちが強くあり、その裏返しとして近年その思い出が薄れつつある事への焦りもあって、今回の執筆に至りました。
この記事を通して、皆さんが郷愁や懐古を引き起こし、それを愛して頂けたなら幸いです。
また、今のうちに見に行けるさまざまな場所を、身近な場所からでも訪れ、感じて記録して頂ければと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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